6/20モーツァルト ソワレ観劇
帝劇のモーツァルト観劇に行ってきました。
B席で、8,000円。1階のかなり奥の席でしたが、2階部分からの反響もなく、キャストさんも見れて満足でした。
奇跡の人、モーツァルトの生涯を描いたミュージカルで、シルヴェスタ・リーヴァイとミヒャエル・クンツェ、小池修一郎のタッグ。
エリザベートを始めとして、レディ・ベスなどこのタッグのミュージカルは非常にヒットしやすい。
勿論、歌や演出も欠かすことが出来ない。
が、脚本のクンツェさんが描く主人公と主人公の持っている何かの象徴の擬人化の関係がヒットの要因ではないかな。
エリザベートの場合はエリザベートと、エリザベートが時には敵対し、待ち望む死の象徴、トート。
モーツァルトの場合は、モーツァルトと己の才能の化身である幼い頃の自分自身、アマデ。
成長したモーツァルトが作曲している時も、
実際に楽譜書いてるのはアマデ。
途中、アマデはモーツァルトの腕を羽ペンで突き刺してその血で楽譜を書くシーンは音を世に出すのはモーツァルトだけど、才能の源は成長してもアマデのままであることを暗示しているよう。
2016年にウィーンでモーツァルトを見たのですが、日本版は初見。
☆2016年ウィーン版との違い
(危うい記憶と完全な私見に基づく)
①衣装
日本版
モーツァルトのみTシャツにジーンズ、上着は赤い貴族調のコート。
ウィーン版
モーツァルトとコンスタンツェは白いTシャツにパンツ。モーツァルト父はスーツみたいなもの、男爵夫人は古典的なドレスではなくシンプルな現代的ドレスを着てます。
②演出
帝劇では、舞台を五線譜を模した線が囲み
舞台からオーケストラをまたいで張り出している部分があり、そこにキャストさんがいらっしゃるのが良かったです。
ヴェーバー一家のシーンは電飾がネオン街のように激しく煌めいていました。
ウィーン版では、モーツァルトがピアノに乗ってエレキギターを弾いたりするけど、
日本版はそこまでロック・ミュージカル描写はなく、売り出し方なのか観客層なのかの差を感じます。
また、コロラド大司教がお取り込み中から出てくるシーンは、日本版は女の人が沢山いて非常に艶めかしくて驚いた。ウィーン版では大司教半裸だけど女の人はそんなに出てこなかったはず。
そして、ナンネールの結婚資金をつぎ込んだ話や、嫁ぎ先でのシーンは無かった気がします。
逆にお母さんが病気になったから金送って。と手紙を送るシーンがありました。
ウィーン版では、子供の頃の才能輝いた自分と成長した自分との葛藤がメインテーマでプラス家族愛とコンスタンツェという印象を受けた。
日本版は、才能と現在の自分対比もありつつ、同じくらいの比重で家族愛が描かれていた。その点でかなり印象違った。
☆キャストについて
文句なしの香寿さん。どのシーンも適度な存在感があり、歌も素晴らしかった。
生田さんは悪妻感を出そうと頑張ってるなと思ったが、何とも言えず底が浅い気がして、何とも表現しにくいけどまだまだ若手だなと。
逆に大司教とモーツァルト父の山口さんと市川さんは大物すぎてどの演目でもらしさが溢れでている感じ。大司教とモーツァルト父の曲は言葉のはまり方がドイツ語の方がしっくりくる気が。
特にモーツァルト父の『心を鉄に閉じ込めて』
(原題:Schließ dein Herz in Eisen ein)母語がドイツ語の人が聞いたらドイツ語版もはまってないのだろうか。
古川さんのモーツァルト見て、モーツァルトの曲って音程高いところがあるの初めて気がつきました。もっとモーツァルトの鬼気迫るような迫力が欲しかった。
あと、アマデがモーツァルトの腕を羽ペンで突き刺さすシーンはもっと抵抗してもよいのでは・・・と思いました。
入口はこんな感じ。主演ダブルキャストの古川さんと山崎さん。
後姿も。どちらの方のかは不明。
売り切れていた特別グッズのマステ欲しかった。
キャストや日を変えて見たかったのですが、チケット争奪戦に勝てませんでした。
次はマリーアントワネットになりそうです。